千代田区青少年委員会

活動記録Report

平成28年度 管内研修


管内研修を実施しました

平成28年度管内研修では、不登校も特別支援学級もない、すべての生徒が同じ教室で一緒に学ぶ、普通の公立小学校の挑戦を描いた、映画「みんなの学校」の上映会を実施しました。

日頃から青少年の育成に携わる各校のPTA&PA、児童・家庭支援センター、民生児童委員協議会などなど、総勢189名もの方が足を運んで下さいました。

また、上映会後には映画の舞台である大空小学校の初代校長木村素子氏をお招きし、小学校創立当初や、映画に出ていた子どものその後のエピソードなどをお話して頂きました。

日時 平成29年3月26日(日)13時〜16時
会場 千代田区立麹町中学校・合同教室

第一部 映画「みんなの学校」上映会

第二部 講演会(ディスカッション形式)
    ・大空小学校元校長 木村 素子
    ・麹町中学校校長 工藤 勇一
    ・千代田小学校校長 浅岡 寿郎(敬称略)

主催:千代田区青少年委員会
協力:千代田区教育委員会、各青少年育成団体



映画の舞台となった大空小学校とは?

すべての子供に居場所がある学校を作りたい……大空小学校が目指すのは「不登校ゼロ」。

大阪市立大空小学校。大阪市住吉区にある公立小学校。2012年度の児童数・約220人のうち、特別支援の対象となる数は30人を超えていたが(通常学級数6・特別支援学級7)、すべての子供たちが同じ教室で学ぶ。教職員は通常のルールに沿って加配されているが、地域の住民や学生のボランティアだけでなく、保護者らの支援も積極的に受け入れた「地域に開かれた学校」として、多くの大人たちで見守れる体制を作っている。

ここでは、特別支援教育の対象となる発達障害がある子も、自分の気持ちをうまくコントロールできない子も、みんな同じ教室で学びます。普通の公立小学校ですが、開校から6年間、児童と教職員だけでなく、保護者や地域の人もいっしょになって、誰もが通い続けることができる学校を作りあげてきました。

すぐに教室を飛び出してしまう子も、つい友達に暴力をふるってしまう子も、みんなで見守ります。ある時「あの子が行くなら大空には行きたくない」と噂される子が入学しました。「じゃあ、そんな子はどこへ行くの? そんな子が安心して来られるのが地域の学校のはず」と木村泰子校長。やがて彼は、この学び舎で居場所をみつけ、春には卒業式を迎えます。いまでは、他の学校へ通えなくなった子が次々と大空小学校に転校してくるようになりました。

この取り組みは、支援が必要な児童のためだけのものではありません。経験の浅い先生をベテランの先生たちが見守る。子供たちのどんな状態も、それぞれの個性だと捉える。そのことが、周りの子供たちはもちろん、地域にとっても「自分とは違う隣人」が抱える問題を一人ひとり思いやる力を培っています。

学校の理念は「すべての子供の学習権を保障する学校をつくる」であり、唯一のルールとして“自分がされて嫌なことは人にしない、言わない”という「たったひとつの約束」があり、子供たちはこの約束を破ると“やり直す”ために、やり直しの部屋(校長室)へとやってくる。テレビ版「みんなの学校」の放送後には全国各地から、支援を必要とする子どもたちが数多く、校区内へと引っ越しているという。

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密着型ドキュメンタリー映画からは、先生・保護者・子どもたちの「愛情」や「葛藤」や「喜び」が、ストレートに伝わってきて、視聴して頂いた多くの方が思わず涙をこぼしていました。

下記は映画「みんなの学校」公式ホームページです。
http://minna-movie.com/



大空小学校の今……

上映会後の講演会では、学校設立当初の苦労話や映画に出ていた子どもたちが今どうなったのか? また撮影中のエピソードなどなどをお話して頂きました。